「素晴らしき新世界」
各話のあらすじ ネタバレあり

第10話:希望 絶望 所望
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<ラジオの音声>
3ヶ月前、皆既日食と共に地球に近づいた彗星が今も夜空にとどまっています。
今からでもカメラに収めましょう。
瞬く間に消えてしまう流れ星とは違い、音もなく近づいては、いつしか前触れもなく姿を消すかもしれないから。
キスをしてダンシムとセゲは、屋根部屋の前で話をする。
ダンシムは、朝鮮時代のことを語って聞かせた。
セゲは流罪になったチョンホン大君で、自分はダンシムという名の宮女。
セゲが見る夢は前世であり、ダンシムの魂が時空を超越した、つまりはタイムスリップだと。
セゲはとうてい理解できないが、状況がそれを指し示しているため、受け入れざるを得ない。
しかし、そんなことより、セゲは2人の関係を進展させてもいいものか気になっている。
ダンシムからも「唇を重ねたのだ。お試し期間では問屋が卸さない…」とお許しが。
「今日から抜き差しならない関係だな…」と顔がほころぶセゲ。
このままダンシムの部屋へ行き…と思った矢先、管理人がやって来て、「泊まりはダメ!」と言われてしまった。
がっかりして、「朝鮮の女にしてみれば早すぎるよな…」とぼやくセゲ。
しかしダンシムは、セゲの顔を掴んでキス!
「私は朝鮮の女ではない!心のやり場に悩むマヌケにはならない!惜しみなく与える!」と言って再びキス!
もうニヤニヤが止まらないセゲだった。
翌日、ダンシムは、祖母オクスンの病室へ行き、これからは惜しまず生きることを宣言。
心赴くままに、人情にも厚く、人間らしく生きると。
祖母オクスンは、なんだか知らないが元気になった孫を見てニッコリ。
ダンシムはりんごを大量に買って、日頃の感謝をこめて宿所のみんなに配る。
「雪に降られたりんご」だと安売りされていたとのことだが、ダンボールの下の方の物はほぼ腐っていることが分かり、果物屋に騙されてしまったようだ。
実はダンシムは、そのりんごをもう一箱買っており、セゲの会社へ贈ってしまっていた。
その頃、セゲの会社に届いたりんご箱。
ソン室長は爆発物か賄賂かと警戒しながら箱を開けようとする。
しかし、セゲは「俺のものだから触るな」と独り占め。
ダンシムからの2度目の贈り物(1度目は韓方薬)だとニヤニヤ。
ムンドの命令でセゲの処方薬に手を加えた看護師は、意識を取り戻してた後、病院からいなくなってしまたが、現在はセゲたちが保護している。
体調が回復したら自首するとのこと。
ダルス会長の邸宅の玄関作で、ムンドが土下座している。
アメリカ支社に飛ばされることは、ムンドにとってはかなりの屈辱。
なんとか挽回する機会を請うのだが、ダルス会長は、
「普通の月給取りなら、そうも他人の会社に尽くさないぞ。自分のものだと思ったからだろ?わしがお前に頼りすぎた。外の空気を吸って頭を冷やしながらソジュンの側で父親の役割を果たせ。」と突き放した。
ムンドには、アメリカにまだ幼い息子がいるのだ。
ダルス会長は、セゲにチャイルグループ本社への復帰を打診。
本格的な後継者としてセゲを選んだということになる。
セゲは復帰への条件として、テヒとの婚約を破棄することを突きつけた。
ダンシムと仲良しの占い師のもとにジュラン&ジュミがやって来た。
ダルス会長には厄介がられ、頼みのムンドは失脚寸前。
何の力もない2人は、セゲに取り入るため周囲を嗅ぎ回り、彼女であるダンシムのお気に入りのこの場所を突き止めた。
そしてこの場所を”権力へのドアノブ”だと言った。
占い師はこの発言に怒り、塩を撒いて追い払った。
ソン室長や親友ジョンヒョンは、破れかぶれになったムンドが、セゲの命すら狙いかねないと心配する。
ジョンヒョンのクリニックを出てきたセゲの元に、突然ダンシムが現れた。
そして「デートしよう!」と誘ってきた。
ニヤニヤが止まらないセゲ。
ダンシムは話題のパン屋さんの行列に並ぶ。
時間の無駄だとか、平凡すぎるとかブーたれるセゲだったが、
ダンシムに
「平凡だからいいのだ。周りがやることをしてみるのが楽しい。お前がいれば、私にとっては特別な時間だ。好きな人と好きなことをやるのが夢だ。ダメか?」と顔を近づけられ、お手上げ。
次はデートの名所・南山タワーでケーブルカーに乗る。
ワクワクのダンシムだったが、「落ちるかもな」というセゲの冗談を真に受けてパニック状態。
暴れるわ、おでこを叩かれるわ、ダンシムに翻弄されまくりのセゲ。
ワチャワチャする2人に、他の客はクスクス笑う。
グァンナムは、ドラン・エンタテインメントの社員から車を移動させてくれと雑用を頼まれ、ぶつくさやっていた。
駐車場に移動し終わると、誰かが車に乗ってきた。
見ると愛しのジヒョだ。
(グァンナムに雑用を言いつけたのは、ジヒョのマネージャーだった。)
グァンナムは、光り輝くジヒョにドキドキ。
ジヒョは、いつもの運転手だと思っているので、いつもどりの横柄な態度を取り、「早く行け」と命じる。
グァンナムは運転手じゃないと言い出せず、そのまま車を発進。
南山タワーでデート中のダンシムとセゲは、こちらも名所・愛の錠前へ。
恋人たちが永遠の愛を誓い合って錠前をかけるのだが、ダンシムはそれを見るだけで、やることを拒んだ。
「永遠にかかってるわけじゃないそうだ。次来た時になかったら悲しくなるから。」と言う。
こんなの遊び半分でやればいいものを、ダンシムにとって愛は真剣そのものであることが分かる。
ジヒョは車内でスマホを見ながら汚い言葉で悪態をついている。
カメラの前で見る可憐なジヒョとは大違いの態度である。
しばらくして、ジヒョはいつもの運転手じゃないことに気づいて、びっくり仰天。
しかも、よく見たら、シン・ソリの”スーパーカー彼氏”ではないか。
グァンナムは、ここでようやく事情を説明した。
事情を把握したジヒョは、グァンナムのことを
「ビンテージじゃなくて貧乏か」と吐き捨てるように言い、車内での態度を口外しないよう口止めした。
一方、南山タワーに大興奮のダンシム。
セゲは「うちからも見える」と自慢して、ダンシムを家に連れ込もうと目論むが、その魂胆がバレる。
セゲは「そういうことじゃなくて…寂しいから!俺だった寂しい時は寂しいいんだ!」と必死の言い訳。
少し前、占い師から2人の伯母が探りに来たことを聞いたダンシム。
家族とは名ばかりで、セゲの心配をするどころか金や権力しか頭にないと。
ダンシムはセゲの「寂しい」という言葉が胸に響き、
「心配するな!寂しくはさせない!私がお前を1人にしない。信じていい。」と言った。
ニッコリのセゲは、「約束したな。後戻りはできないぞ。」とつぶやく。
ダンシムは、持て余しているりんごで甘煮を作って、撮影現場に差し入れ。
しかし、ジヒョと親しい共演者たちはそれを食べることなく、ゴミ箱に捨てた。
ジヒョは、グァンナムが、車内で見た悪態をつく姿を世間にバラすのではないかと不安だった。
そこでダンシムに「人相が悪いからマネージャーをクビにしろ」と言うが、当然ながら応じないダンシム。
グァンナムにジヒョと何かあったのかと聞くが、特に何もないと力なく答えるグァンナム。
チャイルグループには、セゲの復帰を快く思わないムンド派の役員たちもいた。
セゲはそれを知っているので、
「最高の防御は攻撃、しかも先制攻撃だ」ということで、さっそくチャイルグループ本社へ、ムンドがいる役員会に乗り込んだ。
役員たちはセゲの姿を見るなり嫌味炸裂。
セゲは、それらの嫌味をすべて論破。
集まっていたチャイル流通のチェ代表、チャイルバイオのパク代表、チャイルケミカルのチョン代表、みんな遇の音も出なかった。
ムンドは「会長の孫とはいえ、部外者が役員会に乱入する権限はない。外に出ていろ。」と穏やかにたしなめる。
セゲは「出ていくのはあんたじゃないか?明日にも海外に追われる身で会議をすすめるのは変だ。遠からず、実力で示そう。財閥の鼻つまみのレッテルをいかに剥がすか。」と言って部屋を出て行った。
追ってきたムンドは「俺が黙って引き下がると思うか?お前に耐えられるのか?」とドヤ顔。
セゲは「望むところだ。」と、ムンドの宣戦布告に対して応戦する覚悟を見せた。
ダンシムは、時代劇ドラマの撮影現場でちょっとした事件が。
トイレに言っている間に衣装が盗まれ、ボロボロに裂かれた状態でゴミ箱で見つかった。
ダンシムは、スタッフから衣装管理を怠ったと叱られてしまう。
この一件のせいで撮影スケジュールの変更が余儀なくされ、スタッフや共演者から反感を食らうダンシム。
さらにゴミ箱に、ダンシムが差し入れたりんごの甘煮も捨てられているのを見つけてしまった。
先制攻撃を済ませ、本社を出たセゲはダルス会長に食事に呼ばれる。
行くと、そこにはダルス会長とテヒと母親がいた。
3人は婚約・結婚について話を進めていた。
セゲは、テヒに対して、あくまでも事業パートナーというクールな対応をして出ていった。
テヒが追いかけてきて「無礼に振る舞うのはあの女のせい?」と怒る。
セゲは、モチャンとチャイルの業務提携のこともあり、テヒの身勝手な行動に耐えてきたが、今後は応じないし、ダンシムに関わるなと警告した。
ダンシムは余ったりんごの甘煮を持って祖母オクスンの元へ。
すると、祖母オクスンの姿がない。
慌てて病院中を捜すが見つからず、心配で途方に暮れてしまう。
すると、祖母オクスンがフラっと帰ってきた。
なんだか気まずそうにしている祖母オクスンの手には、ムンドのチャイル建設の封筒が。
中の書類は、土地売買契約書。
すでに祖母オクスンの判が押されており、祖母オクスンは土地と店を手放してしまったようだ。
動揺するダンシム。
夜、セゲは祖母オクスンの病院へ。
男らしさを見せるため、祖母オクスンにかかる一切の入院費用を一括で支払った。
それからセゲは祖母オクスンの病室へ行き、正式に交際していることを報告。
祖母オクスンは語る。
「ソリが子供の頃、食堂の仕事が忙しくて何もしてやれなかった。あの子は1人で大きくなった。大人びていると言われると、あの子は褒め言葉と思う。でも違う。子供は子供らしくないと。大人びた子供を見ると胸が痛む。体は大人でも、あの子の心は子供のまま。自分の本心さえ知らない子供よ。1人にしないで。それだけでいい。1人で抱え込まないようにそばにいてやって。他のことは望まない。」
セゲは「分かりました。1人にはしません。絶対に寂しくさせません。安心してください。」と約束し、祖母オクスンと手を握り合った。
セゲはふと、ベッドの横にあったチャイル建設の土地売買契約書を見つけ顔色が変わる。
ダンシムは、1人ムンドのもとへやって来た。
認知症の症状がある祖母オクスンを脅迫して契約を結ばせたことに怒りをあらわにする。
しかしムンドは「我々は脅迫などしていない。サインはおばあさんの意思です。」と淡々と答える。
ダンシムは、このムンドの人を惑わす蛇のような態度や口調に虫唾が走る。
朝鮮時代ーーー
チョンホン大君が流罪になった後、アンジョン王はダンシムに優しく語りかける。
「弟は亡くなった兄上を思い、殿閣の手入れをしていた。弟はそういう善良で繊細な性格。で世を捨てたふりをしていたが、心の中では風雲の夢を抱いていた。弟と親しかった分、私を許せないだろう。しかし私も弟が嫌いなわけではない。太陽は世に一つ。王家に生まれた以上、避けられない理だ。私にも弟と同じく夢がある。知恵を尽くして民を豊かにする王になることだ。そなたも私の国の民になるか?」
ーーーーーーー
ダンシムは、かつて、その卑劣な顔に騙され怯えた自分が情けない。
チョンホン大君を待っていれば、いつか帰ってくる、生きていればまた会えると待ち続けるうちにアンジョン王に利用されてしまったのだ。
「だが今は違う。お前の脅迫や懐柔には惑わされない。」と覚悟を決めるダンシム。
当然ながら、ダンシムの話が理解できないムンドだが、何であれ、祖母オクスンのサインを得たことに変わりはないため、淡々としている。
ムンドは
「シン・ソリさんも損はしない。セゲとゴールインしてほしい。純粋に応援しているから曲解しないでね。」と不敵に笑うムンド。
そこへセゲが現れた。
セゲは部屋に入るな
「略取誘拐罪を適用してムショ送りにしてやる!嫌なら俺の前に現れるな!」と言ってムンドをぶん殴った。
ムンドのもとを後にしたセゲとダンシム。
セゲは、ダンシムが1人でムンドに会いに来たことに怒り爆発。
「君とムンドが関わるのが嫌なんだ!だから俺の背中に隠れていろ!」と声を荒げる。
ダンシムはこれに対して、
「お前は私の何だ?旦那になったつもりか?人をバカにするな!無能扱いして!ついて来るな!」と怒って行ってしまった。
翌朝、セゲのひどい顔色に驚くソン室長。
また、ダンシムに怒鳴ってしまい、ダンシムを怒らせてしまったことに落ち込んでいるのだ。
「俺は怒りを制御できないのか!」と自分を責めるセゲ。
セゲは、ソン室長に、祖母オクスンの病院に保安要員の手配を指示した。
ダンシムもダンシムで、昨夜セゲに言い過ぎたことを後悔し、自分を責めていた。
しかし、まずは腹ごしらえ。
いつもの定食屋へ行くと、同じタイミングでダルス会長もやって来た。
2人は相席して話をする。
ダルス
「セゲを見てると無性に腹が立つんだ。聞く耳を持たないし、何でも自分でやろうとするし、カッとなって手を上げたこともある。振り返ると、つくづく悔いが残る。広い心で包んでやればよかったと。母親もおらず寂しかったはずなのに守ってやるどころか、叱ってばかりだった。だからセゲには家庭を築き、寂しくない人生を送ってほしい。願いはそれだけだ。」
これは祖母オクスンのシン・ソリのへの願いと同じだった。
ダルス
「寂しい者同士が慰め合うのではなく、はぐれ者がはぐれ者に尽くすのではなく、人を包み込める余裕のある女と一緒になってほしい。お嬢さんは悪くない。老いぼれの欲が悪いんだ。セゲは人に囲まれて賑やかに生きてほしい。義母からも愛され、義父からも励まされてな。わしは欲張りかな?」
アメリカにいるムンドの息子ソジュンは、足をケガをしてしまい韓国へ戻ってくることに。
空港で「パパー!」と足を引きずりながら駆け寄る息子を抱きしめるムンドは、見たことのない穏やかな顔をしている。
定食屋の窓際の席で話をしていたダンシムとダルス会長。
そこに、突然トラックが激突。
2人はその衝撃で飛ばされ、頭から血を流して倒れる。