「グッドボーイ」
各話のあらすじ ネタバレあり

第5話:パンチドランク・ラブ
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インソン警察署にてジョンヒョンとジェホンの取り調べを受けるジュヨン。
ガラスの向こうではドンジュとマンシクとハンナが見守る。
税関職員イ・ジンスの轢き逃げ、自首したギョンイルの刑務所での自殺、密輸組織モンキーの殺害。
これらの事件との関連を問い詰めるが、ジュヨンはしらばっくれた。
せめて例の車からジュヨンのDNAが出れば。
しかし、国科捜から結果が出る前に、ジョンヒョンの兄である凶悪犯罪刑事部キム・ソクヒョン検事がやって来て、ジュヨンを連れて行ってしまった。
ジュヨンの捜査は検察に一任されたとのことで、ドンジュたちには何もできず。
怒りで暴れるドンジュ。
ジョンヒョンも、いくら兄弟仲が悪いとしても、弟の仕事を邪魔するようなこんなやり方は卑怯だと怒る。
しかし、ソクヒョンも上からの指示に従っただけだった。
ハンナは連れて行かれるジュヨンに1つだけ質問を投げ掛けた。
「その腕時計の入手先は?」と。
金ウサギ、オ・ジョングコーチ、ギョンイルの遺留品に同じ腕時計があり、尊敬してやまない亡き父も持っていたこの腕時計。
ジュヨンは「ロシアの友人から貰った。名前は忘れた。(みんな同じなのは)偶然だ。」と答えた。
ジュヨンは腕時計が気になるハンナに興味を抱き、名前を聞いて腑に落ちた表情。
イ・ジンスの遺留品の書類を処分する際、その封が開いていたことから、担当した刑事が中身を見たのではないかと考え、担当したハンナを調べ、ハンナの家が一望できる丘から、子分に監視させていたからだ。
そして今、目の前にいるのがその人物なのだと、点と点が繋がったようだ。
ジュヨンは「確認してみますか?」と言って、腕時計を外してハンナに近づいた。
そこへ、危険を察知したジョンヒョンがやって来てジュヨンがハンナに近づくのを妨害。
怒りに満ちているドンジュは、「覚えておけ!必ず刑務所に入れてやる!」と凄むのだが、途中、またも一瞬意識が朦朧となり、鼻血を出してしまった。
ジュヨンはそんなドンジュに「前にも言ったが、やれるものならやってみなさい。」と余裕綽々の表情を見せた。
ドンジュたちが見せるジュヨンへの執念、部長検事までもが動くこの事態。
ソクヒョンは、いち公務員であるはずのジュヨンが、いったいどれほどの重要人物なのかと疑念を抱く。
ドンジュは軽い脳震盪とのことで、しばらくは大人しく入院することに。
何もできなくて悔しくてたまらないドンジュ。
さらに、今回の件に関連する資料や国科捜に出していた例の車や証拠など、ジュヨンに関する全てが検察に持っていかれてしまった。
本当に何もできなくなってしまった強力特別捜査チーム。
国家代表選手時代。
ハンナは芸能人のようにもてはやされ、他の選手たちから反感を買い嫌われていた。
他の選手たちは、ハンナがCMする“あんぱん”をゴミ箱に投げ捨てた。
ドンジュはトレーニング中にハンナに一目惚れし、捨てられた“あんぱん”をゴミ箱から拾い集めた。
ハンナは毅然とした態度で振る舞ってはいたが、ストレスを抱えている。
ドンジュはそんなハンナに、「君を嫌いな人より、好きな人の方が多い!僕も好きだー!」と屈託のない笑顔を見せ、ハンナを励ました。
しかし、実はドンジュは、このところ負け続きで崖っぷち、落ち込んでいた。
ハンナは、あんぱんについているオマケのシールを、黙ってドンジュのほっぺに貼って励ました。
そのシールは現在、ドンジュの携帯に貼られている。
何度も剥がれては修復して大事に大事に。
入院するドンジュの世話をするハンナは、ドンジュの携帯を見て、昔を思い出して微笑んだ。
ハンナはシールを剥がそうとして、それを見つけたドンジュが携帯を取り上げて、もみ合っている内にベッドに倒れ、しばし見つめ合い、いい雰囲気の中、接近する唇。。
しかし、看護師さんが来て慌てて離れる2人だった。
ジョンヒョンは、ジュヨンが子分を通してハンナを監視していることに危機を感じ、ハンナにその旨を伝え、この一件から離れたほうがいいと忠告した。
しかし、ハンナは「別れた仲なのに、私の盾になるのはやめて。負担なの。」と、ジョンヒョンを退けた。
むしろ、自分がおとりになってジュヨンをおびき寄せられると考えるハンナ。
ジョンヒョンの兄ソクヒョンは、部長検事がジュヨンと同じ例の腕時計をしているのを見た。
そして部長検事は、ジュヨンを釈放するようソクヒョンに命じる。
この事態に疑念を抱くソクヒョンだった。
密輸の幇助罪は認められたとしても、軽罪のため起訴猶予処分になるだけだ。
一体、ジュヨンは何者でバックに誰がついているのか。。
マンシクたちはジュヨンについて徹底的に調べ上げた。
インソン本部税関 監視総括課 主務官
家族を事故で亡くし、伯父に育てられる。
奨学金で韓国大に入学するも、学費の問題で退学。
直後に公務員試験を受けた。
大学時代に友人はおらず、職場でも評判は上々だが、親しい同僚はいない。
唯一親交があるのは、同じ部署のキム・ユナだけ。
財産は、1億2000万の住宅と5600万の預金と軽自動車。
調べの上では、家族や友達がおらず、地味で平凡な暮らしをしているジュヨン。
しかし、いまだ見つかっていないモンキーたちの密輸した高級外車30台は、再開発地区にある建設中のビル“クムムンセントラル”の駐車場にてジュヨンが保管していた。
ここはジュヨンのアジトだ。
釈放されたジュヨンはさっそく向かい、その中から1台を選び、猛スピードを出して無謀な運転をして堪能する。
轢き逃げをした例の車は、すでにスクラップ工場にてジュヨンの手によって廃車となっていた。
入院中のドンジュは、病室のテレビで、高級外車による無謀な運転による玉突き事故のニュースを見る。
犯人は捕まっていないものの、それがジュヨンによるものだと気付いたドンジュは病院を抜け出した。
そして、職場復帰してるジュヨンの元を訪れた。
ドンジュは骨折した腕を見せ、「絶対に示談に応じない。どんなバックがあろうと、僕が応じなければ実刑だ。」と言った。
しかし「権威あるバックがあるのに刑を課せると?」とドヤ顔ジュヨン。
ドンジュは「今までは好き放題悪事を働いてきたが、僕がインソンに来たからにはもう逃げられない。負傷中だから少し時間をやるよ。」と言い残し立ち去る。
そして勝手に職場復帰し、早く骨折が治るように、ご飯をモリモリたくさん食べて栄養をつけるドンジュだった。
ハンナは1人ジュヨンの元へ。
そして、ある書類を渡した。
ハンナはイ・ジンスの遺留品を預かった時、資料の中にチョンイル海運のロゴマークを見ていた。
調べてみると、1972年に設立され、2009年に不渡りで吸収合併。
このチョンイル海運の貿易を長年に渡ってジュヨンが担当していたことが分かった。
ジョンヒョンはハンナがジュヨンによって監視されていることをドンジュに報告。
心配でたまらないドンジュは、1人では危険だから、今度から僕と一緒に行こうとニコニコで言った。
広域捜査隊のアン・デヨンも同様に、この事件の捜査を取り上げられ不満を感じていた。
そこでデヨンは、唯一手元に残っている、金ウサギの押収品である合成麻薬キャンディー(マンシクが間違って舐めた飴)の販売ルートを終えばジュヨンにたどり着くかもしれないと考え、マンシクたち強力特別捜査チームと合同捜査することを提案した。
このキャンディーを作るのは“麻鬼(マグィ)”と呼ばれる人物。
正体不明だが、麻鬼の顔を見たら死ぬという噂がある。
つまり、麻鬼の顔を知る者は、この世にいないというわけだ。。
それほどに恐ろしい存在。。
その頃、麻鬼はフィリピンから韓国へと帰国。
麻鬼は若い女性で、セレブのような出で立ち。
ジュヨンと繋がっており、ジュヨンは彼女を「フィリピンの顧客」と呼んでいた。
麻鬼は帰国したらすぐにジュヨンに会う予定だったが、急遽予定変更。
かねてから麻鬼の作る合成麻薬キャンディーの偽物が国内に流通していると情報を掴んでいたため、怒っている麻鬼は、その偽物を作っている工場に出向く。
そして、そこで作業をしている男たちを冷酷に殺し、工場を爆破させようとする。
爆破するまでの数分間に、麻鬼は自ら通報し、警察をおびき寄せる。
そして、ジュヨンに電話で「あなたを悩ませる警察官を始末してあげる」と言った。
ドンジュたち強力特別捜査チームとデヨンたち広域捜査隊警察が到着するタイミングを見計らって、爆破を起こす魂胆なのだ。
ドンジュたちが到着し、現場へと足を踏み入れる。
麻鬼はその隙に逃げ果せるはずだったが、謎の男たちに襲われ逃げ遅れてしまった。
そこで麻鬼は被害者のフリをして、駆けつけたドンジュに助けを求めた。
ドンジュは完全に被害者の女性だと思い、救助。
そして爆破が起きた。
ドンジュは麻鬼を連れて窓から脱出。
まだ骨折が治っていないにも関わらず、ドンジュは墜落しそうになった麻鬼の腕を掴み、必死に助けた。
強力特別捜査チームも広域捜査隊もみな無事に逃げられた。
ドンジュは怪我の治療をされ、マンシクたちは爆破の現場を調べる。
現場から麻薬製作の痕跡と、メスで首を切られた遺体が見つかる。
さらに作った麻薬で女性を中毒にして海外へ売っていた痕跡も見つかった。
生存者は1名の女性。
マンシクたちは、麻鬼は大男だと思っているので、この女性が麻鬼だとは夢にも思わない。
その頃、レオという男がロシアから韓国へ。
レオは、命乞いする男を容赦なく銃で撃ち殺す。
何やら取り引きを台無しにされたと怒っているようだ。
インソン警察署で保護された麻鬼は、完全なる被害者の芝居をして、酷い被害によって記憶喪失になった女性を演じている。
「大男に襲われた」などと証言しつつ、パニック状態を演じる。
ハンナが着替えの世話をするが、麻鬼の体に傷一つないことが気になる。
同情するマンシクたちは、彼女を慮り、記憶が戻るまでは安全に保護を続けることに。
しかし、麻鬼は身を置く場所は自分で見つけると言い出し、さらに警護はドンジュを指名した。
驚く一同。
麻鬼は身を挺して守ってくれたドンジュに惚れてしまったようだ。
ハンナはそれを察したのか、「私がやります」と名乗り出て、セーフハウスにて共に過ごし、麻鬼の24時間の警護をすることになった。
ハンナが心配なドンジュも、セーフハウスに泊まることに。
24時間ハンナと一緒にいられて嬉しいドンジュ。
完全なる警察の警護によって身動きが取れず、不貞腐れる麻鬼だが、ドンジュを思い微笑む。
ドンジュはハンナと麻鬼のために手料理を振る舞う。
嬉しい麻鬼だが、ドンジュが終始ハンナに夢中なのを目の当たりにし、おもしろくない。
その夜、「ハンナを守る!」と豪語していたドンジュだったが寝てしまった。
あきれるハンナ。
ドンジュは事故後まだ完全に回復しておらず、体調が悪かった。
眠っている間に熱を出し汗をかき、苦しそうにする様子を見て、ハンナは甲斐甲斐しく体を拭いてやる。
そして、ドンジュのギプスに「サンキュー」と書いた。
それを見てしまった麻鬼は、「温かいわね」とつぶやく。
翌朝
ギプスのメッセージを見たドンジュはニンマリ。
麻鬼はハンナに「いいわね〜恋人なのかしら〜?あなたもまんざらじゃないのでは?」と絡む。
強く否定するハンナだが、「この時代に、好きな女のために身を投げ出す男はそういませんよ。」と言われ、ハッとする。
ジョンヒョンは、麻鬼の着ていた服が高級ブランドであることが気になる。
この日は、インソン警察署の創立記念日のイベントが行われる。
ドンジュとハンナも出席するため、セーフハウスを離れることに。
その間の警護よ監視は広域捜査隊が行う。
創立記念イベントは、庁長の希望で見栄えがいいように屋外で行われる。
炎天下の中、仕事を中断させてまで招集された警察官たちは、長々続く庁長のスピーチにうんざり。
ドンジュは、ハンナのために腕で日除けを作ってあげた。
ハンナは麻鬼の言葉を思い出し、ドンジュへの想いに気付く。
そしてドンジュにキスをした。
嬉しいドンジュだったが、次の瞬間、意識が朦朧とし、倒れてしまった。