「Mr.プランクトン」
各話のあらすじ ネタバレあり

第10話(最終回)
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ジェミの母は、ジェミを娘だと分かっていながらも困惑し、母であるとは口にしなかった。
そして、ジェミに背を向けて、今の家族の元へと行ってしまった。
ヘジョにも母にも捨てられたジェミは、泣きながらトボトボと車道を歩く。
フンを助手席に乗せて車を走らせるヘジョ。
ヘジョ「善い行いをしたから褒めて。本当の誕生日を見つけてやったんだ。」
フン「まさか満足を?」
ヘジョ「だよな…最低の男だよな…死ぬ前にジェミにしてやれるのが捨ててくることだなんて。俺って本当に最低だ…」
フン「クソ野郎だな。」
ジェミは、行く宛もなくトボトボ歩いていると、ギホから電話が。
「今どこ?タクシーを向かわせるからソウルに帰ってきて。」と言う。
実は、ボンスクの経営する麻雀店で働くギホの元にホジャが来ていた。
フンを釣るためにジェミを使おうという魂胆だった。
そこへ、ボンスクも現れ、瀕死のヘジョを連れたジェミはどこだとギホを問い詰める。
ギホを介して、麻雀店にホジャとボンスクが揃い踏み。
フンは、ヘジョの面倒を見ながら付き添っているが、ヘジョ自身は、ジェミがいない今、もう父親捜しなどどうでもよくなってしまった。
フンは、発作を頻繁に起こす無気力なヘジョに、なんとか食事をさせようと頑張るのだが、まったく食べようとしない。
「聞き分けのない子供だっただろ」と呆れるフン。
ヘジョは子供時代を思い出す。
<ヘジョの子供時代>ーー
ヨンジョの家で幸せな家族生活を送っていた頃。
ヘジョは母親に弟が欲しいとせがんだ。
母親は、病院に電話して、凍結してある夫の精子で2人目が生めるのか尋ねた。
病院が凍結精子を確認したところ、そこで初めて精子の手違いがあったことに気づく。
それを伝えられた母親は、赤の他人の精子でヘジョが生まれたことを知り愕然。
母親は一生秘密にしようとしたが、そのうちに父ヨンジョも知ってしまう。
本当の子ではないヘジョに関して、両親が言い争っているのを聞いてしまったヘジョはショックを受ける。
母親はヘジョに「一緒に星を見に行かない?」と誘うが、ヘジョは断った。
一緒に行ったら、大好きな父ヨンジョと会えなくなりそうで怖かったのだ。
そして母親は出て行った。
翌日、母親の訃報が告げられた。
ヘジョは「弟なんかいらない。パパがいればいい。」と言って、父ヨンジョの手を掴んだ。
しかし、ヨンジョはその手を振り払う。
当時8歳のヘジョは、「捨てられるかもしれない」と恐怖にかられていた。
それから、ヨンジョはヘジョを無視するようになる。
赤の他人でも、居座っていれば根を張れるかもと思ったが、甘かった。
中学の卒業式。
もし父が迎えに来たら家に帰る。
来なければ根無し草のように一生さまよう。
父ヨンジョは来なかった。
ヘジョはチェ・スンヒョクだった全てを、この日に捨てた。
その後、10日もの間、何も食べられず。
空腹をしのぐためにゴミを漁っている時、ボンスクと出会った。
ボンスクとの出会いで、残りの人生の運を使い果たしたと感じた。
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ヘジョはソウルのボンスクの元に帰ろうと決めた。
ジェミはタクシーでソウルに戻り、ボンスクの経営する麻雀店で働くギホの元にやって来た。
そこには、睨みつけるボンスクとホジャが待ち構えていた。
ソウルまでの車内。
フンはヘジョに家出したことを打ち明けると、爆笑するヘジョ。
ヘジョは家出歴14年の大先輩だ。
フンは、はちゃめちゃで適当に見えるけど、かっこいいヘジョの生き方が羨ましいと言う。
ずっと人の言いなりで敷かれたレールを歩く人生。
自分で家出したくせに、どうすれば楽しめるのかも分からず、誰かに拾って欲しいとさえ思ってしまった。
そんな中、ヘジョから電話がかかってきて「ジェミを捨てるから来てくれ」と頼まれ、ここへやってきたのだ。
家出の先輩であるヘジョは「行き先を決めるな。何かしなくちゃとも思うな。本能の赴くままに進め。そうすれば迷わない。未知の世界に飛び込めば、それは迷子じゃなくて放浪の旅になる。」とアドバイスした。
2人は兄弟のように、ワチャワチャとソウルまでのドライブを楽しんだ。
ジェミは、ホジャとボンスクから質問攻めを食らう。
ジェミは「一度も会ったことない母親だという人の家の前に、ヘジョが私を置いて行った。施設に捨てられた日が誕生日だなんて悲しすぎるから、彼が本当の誕生日を捜してくれた。」と事情を話す。
ジェミの話を聞いたホジャもボンスクも、ジェミを思い、我が事のように怒ってくれた。
最強の後ろ盾がいることに、心強くて笑顔になるジェミ。
そこへ、ヘジョ&フンがやって来た。
まさかの“全員集合”のこの状況に、全員一瞬固まる。
状況を理解したヘジョ&フンは、逃げ出そうとするが敢え無く失敗。
捕まってしまい、おとなしく観念する。
ヘジョは、ボンスクによって裏の部屋に連れていかれ、病気のこと、余命のこと、黙って病院を出て行ったこと、連絡をよこさなかったことなど、しっかり怒られる。
ヘジョは強がって、ボンスクを突き放すような冷たい態度を取るが、ボンスクは、ヘジョが死を怖がっていることをお見通しだった。
ボンスクが抱きしめると、ヘジョはポロポロと弱音を吐き始め、これまでの孤独な人生と理不尽に訪れる死を嘆く。
ボンスクはヘジョの背中をトントンして慰めた。
ジェミは部屋の外でこの会話を聞いており、涙を流す。
一方、フンは、ホジャによって車に連れて行かれ、携帯電話を取り上げられる。
車内には緊張感が漂う。
ホジャは、ずっと切られていたフンの携帯の電源を入れた。
そして、それをフンに返し、車から下りるように言った。
フンが下りると、車はそのまま発進し行ってしまった。
1人取り残されたフンの携帯が鳴る。
ホジャからだ。
ホジャは「疲れ果てるまで思い切り遊んでおいで。私のご飯が恋しくなったら帰ってきな。ただし、携帯の電源は切らないこと。」と言って電話を切った。
ホジャは、フンを理解し、オ家から開放してあげたのだ。
運転するジョンからサングラスを借りて泣くホジャ。
ホジャはジョンに「私の息子になりな」と言った。
ジョンは「イエス!はい、なります、お母さん。」と言って微笑んだ。
その後、ヘジョ・ジェミ・フン・ボンスク・ギホは、ボンスクの麻雀店で、酒を飲んだりチキンを食べたりゲームをしたり、ワイワイと楽しい時間を過ごした。
みんなが寝静まった頃、ヘジョは発作に苦しんでいた。
フラフラと外に出て、道の真ん中で苦しみだすヘジョ。
そこへジェミが駆けつける。
「時間がない…捜さなきゃ…」とうわ言のように繰り返すヘジョ。
様子がおかしいヘジョに焦るジェミは、4人目の父親候補を捜しに行きたいのだと思い、車のキーを取りに大急ぎで部屋に戻る。
車のキーを持ってヘジョの所に戻ると、ヘジョはタクシーに乗って行ってしまう所だった。
「1人にしちゃダメなのに!」とパニック状態のジェミに気づき、フンも目覚める。
フンはジェミを追いかけ、ヘジョの乗ったタクシーのナンバーを覚える。
ヘジョは実家の前に来ており、ウロウロしていた。
そこへ、ちょうど父ヨンジョが帰宅。
ヘジョはヨンジョに駆け寄り、子供のように抱きついた。
ヨンジョは困惑していたが、ヘジョを受け入れて抱きしめ、「スンヒョク」と呼んだ。
2人は泣きながら強く抱き合った。
実家には、ヘジョの幼い頃の写真やビデオが、きちんと保管されていた。
そして、本棚には、あの日捨てたはずの中学の卒業証書もあった。
ヘジョの部屋もそのままに。
自分のベッドに横になっていると、窓を叩く音がする。
開けるとジェミがいた。
驚くヘジョ。
ギホやボンスクやフンの協力のもと、この場所を見つけ出し、はしご車を出動させ、2階にあるヘジョの部屋の窓を叩いたのだ。
驚くヘジョ。
「本当の父親に会えたね」とニッコリのジェミ。
しかし、ヘジョは、父親も自室もしっくりきていなかった。
ジェミは、そんなヘジョ実家から連れ出した。
ヘジョが、結婚式からジェミを連れ去ったように。
翌朝、ヘジョの部屋をのぞくヨンジョ。
机の上に名刺があった。
「アイ・アム・ユア・ファーザー/代表理事チェ・ヨンジョ」に
「アイ・アム・ユア・サン/チェ・スンヒョク」と書かれていた。
目に涙をためて微笑むヨンジョ。
海沿いをドライブし、美味しいものをたくさん食べるヘジョ&ジェミ。
飲食店のテレビにはホジャが出ていた。
オリジナルブランドの“だしの素”をテレビショッピングで売り出している。
あんなに毛嫌いしていた“だしの素”をw
そしてそして、サングラスを取ったジョンが明るく番組に出演している。
一言も話さなかったのに、陽気に喋っているw
笑ってしまう2人。
2人は何日も車で寝泊まりし、どこまでも車を走らせ、放浪の旅を続ける。
ギホは新しく事務所を構え、また“便利家”を始めた。
大家はやっぱりボンスクで、家賃を巡ってワチャワチャとやっている。
フンは“興に乗る放浪者”という動画配信者となり、登山を生配信。
成長し、強くたくましくなったフンの姿に微笑むジェミ。
ヘジョ&ジェミは雪山に辿り着いた。
広い広い真っ白な雪原に感動する2人。
2人はしばし雪を楽しみ、おもいっきり遊んだ。
そして、草が生えている場所を見つけ、それぞれ別の場所で夢中になって四葉のクローバー探しを始める。
そして、ヘジョは四葉のクローバーを見つけて喜ぶのだが、次の瞬間、雪の上に真っ赤な血が垂れる。
ヘジョは鼻血を出し、雪の上に倒れてしまった。
雪原に大の字になり、目の前にはまばゆいばかりの青空。
持っていた四葉のクローバーが風に飛ばされる。
ヘジョは、いよいよ命の終わりを感じた。
朦朧とする意識、狭まる視界の中、雪原の向こうの方からジェミが「ヘジョー!ダメよー!このクソ野郎!死んだら許さない!!」と泣き叫びながら、全速力で走ってくるのが見える。
ヘジョはつぶやく。
「生きたい…」と。
ジェミを抱きしめたい、ジェミをもっとずっと愛していたい。
駆けつけたジェミの顔を焼き付けるように見つめる。
人生最後のシーンは、最愛のジェミの顔だ。
おかげでヘジョは、自分の人生が、とても楽しかったと思えた。
笑顔を浮かべるヘジョ。
「愛してる」
ヘジョの視界は真っ暗になり、その生涯の幕を閉じたのだった。
<終>